ワン・バトル アフターアナザー
ディカプリオ主演のアクション(コメディ)映画。
というふうにジャンル分けできるのだが、その実は社会派、特に白人や移民問題を暗に描いた、ように思わせるような、そのくらいの軽さも含めて皮肉たっぷりの映画である。
登場する集団や行動、結末などあらゆる場面にメタファーが大量に散りばめられていて、それらをうまく組み合わせつつ、主人公をポンコツにし続けるストーリーを作った、というような感じ。
高齢化してもはや白痴になりつつある白人権力者層、アイデンティティや自信、所在のなさによる不満を革命と称したエネルギー発散に向ける移民集団、単に仕事として責務を遂行する意思のない警察、うまく適応しているが他人種から結局理解されていないアジア系、1世に巻き込まれる移民2世、結局自分が可愛い自称ノンバイナリ、などなど、あまり書きすぎてはネタバレになるが、あまりネタバレが鑑賞を阻害しないような映画である。
展開が多く、先が読みにくく、三時間弱でも退屈しないように、まさに現代に合わせて作られている。スラングやFワード、下ネタが大量に出てくるが、流血表現は少ない。
ショーンペンの演技が上手いので、それを観るために観てもよい作品。
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